日本でいちばん大切にしたい会社

久しぶりに良い本を読んだ。「日本でいちばん大切にしたい会社(坂本光司・著)」。何かのWebサイトでこの本は最高に泣ける、という記事を読んで、それで気になったので読んでみた。結果、ボロボロ泣いた。。。
会社を経営する、というのは、以下のことを果たす責任があるという。

  1. 社員とその家族を幸せにする
  2. 外注先・下請企業の社員を幸せにする
  3. 顧客を幸せにする
  4. 地域社会を幸せに、活性化させる
  5. 株主を幸せにする

自分の中では、3番と5番が、会社の責任と思っていた。でも、著者が言うには、大事なのはこの1〜5番の順序だという。
3番のお客さんを感動させたり、満足してもらったりするためのサービス・商品を作る社員が、自分の会社に不平・不満を持っていれば、ニコニコ顔でのサービスは提供できない、というのだ。この考え方には大いに納得したね。
そして、すごいのが、2番の外注先・下請企業の社員を幸せにする、という考え方だ。普通、外注先・下請企業に対しては、「お金払ってるんだから、やるのが当然だろう」と考えるはず。自分もそうされたり、そうしたりしてきた。でも、著者の考えでは、外注先・下請企業は自分たちができない大変な(納期が短い、面倒な、リスクの大きい)仕事を代わりにやってくださっているのだ。だから、外注先・下請企業の社員にもその分幸せになってもらわないといけないのだ、と。
4番についてはその会社が地元のシンボル、わが町の自慢、自分の子供を働かせたい、と思える会社にする、ということだ。
この考え方には、目からウロコが落ちる思いがした。実際に、本の中では、実際に大切にしたい会社の実例が5つ取り上げられているのだが、この5つの会社が全て素晴らしい。最初の日本理化学工業の話なんかは、読んでいてボロボロ泣けてきて、子供が使っているガーゼを2,3枚拝借してしまった。。。今、企業の不祥事が多い中で、問題となっている会社には上の5つ、特に1,2,4番の考え方が足りないのだろう。今年の終わりに、本当に良い本にめぐり合えて幸せだ。

日本でいちばん大切にしたい会社

日本でいちばん大切にしたい会社