スティーブ・キューン・トリオ@新宿Someday

予告どおり、行って参りました、スティーブ・キューン・トリオ(Steve Kuhn Trio)@新宿Someday。
19時前に到着すると、会場前が黒山の人だかり。失礼ながら、普段そんなに混むことも無さそうなんで、対応がイマイチだったね。そんな中、プラッと3人が会場に徒歩で登場。ナチュラルすぎて初めは気づかなかった。。。メンバーは、
 piano:Steve Kuhn
 bass:Eddie Gomez
 drums:Billy Drummond
の強力メンバーで、否が応でも期待は高まる。会場は満席で、10代〜70代くらいまで幅広く。自分と同じくらいの人が多かったと思う。さて、メモした範囲でセットリストを紹介。

■1st Stage

  1. There is no greater love
  2. Like someone in love
  3. ??? ←ベーシスト、Steve Swallowの曲と言っていた
  4. Born to be blue
  5. Confirmation

■2nd Stage

  1. Four
  2. I wish I knew
  3. Love letter to my father ←ゴメスの曲らしい
  4. Slow hot wind ←Henry Manciniの曲
  5. ??? ←クラシックぽい曲?

■アンコール
Stella by starlight

ティーブ・キューンは、想像していたとおり、冷静にピアノに向かい合っていた。ほぼ表情は変えない。時折、高音の早いパッセージで口をゆがめる程度だ。しかし、そのサウンドは、暖かく非常に端正だ。ミストーンというものが無かったのではないだろうか?、全ての音に無駄が無く、響きがキレイなのだ。これは、CDを聴いているのと同じで、これがすぐそこのピアノから出ている音だと思うと、同じ空間にいることが有難いというか、信じられない。
Like someone in loveでは、イントロでエラ&ルイの「I'm in heaven」風だったり、Confirmationでは、Aメロで別の曲(トラディショナルな曲なんだが、名前忘れた、、、)を交えたりと、遊びも垣間見えたね。
ベースのエディ・ゴメスは、これまた想像どおりの派手なベースで、そのテクニックたるや、まさにプロの演奏という感じで、見ているとため息が出てくる。弦の上を縦横無尽に動き回る様子は、職人芸そのもの。たま〜にピッチが乱れることもあるが、あの速さで弾いていれば当然かもしれない。最初は、キューンのピアノの端正さと、ゴメスのベースのアバンギャルドさに、相容れなさを感じていたのだが、徐々にそのギャップが飽きさせずに聴かせるポイントになっているように思えて、楽しんで聴いていた。
ドラムのビリー・ドラモンドは、見るのが初めてでは無いかも。彼のドラムは、キューンのピアノと相性が抜群で、キューンのやりたいことをしっかりと押さえて、バンド全体に締まりを与えているのが良く分かる。ジャズ・ドラムの教科書のような演奏だった。

休憩時間中、メンバーが会場内を普通にウロウロして話しかけられていたので、自分もキューンとゴメスのところに行って、軽く話をして写真を撮らせてもらった。

↑withキューン。身長が大きい(180cm以上)。ちょっと気難しいのかと思ったが、かなりフレンドリーで良い笑顔してくれた。自分のイメージは、楽天・野村監督。

↑withゴメス。身長が小さい(160cmくらい)。かなりフレンドリーで写真撮るときに肩を組んできた。自分のイメージは、谷村新司加藤茶÷2。

こんなサービスも、bluenoteなんかじゃ絶対ありえないよねぇ、ここに見に行って良かった(明日のJZ bratもイメージとしては厳しそうだし)。しかし、やはりキューンのピアノは良いね〜、心に染み渡るよ。特にバラードなんか最高。今日はその余韻に浸りながら寝るとしよう。