殉死

司馬遼太郎・著「殉死」を読んだ。平日は電車に乗らず、家帰ってから本を読む元気はあまり無いので、読書量は少ないんだけどね、今年の秋は結構本を読みましたね。
この本は、こないだ見た映画「二百三高地」の原作。主人公は、陸軍大将・乃木希典。前半は、映画と同じ内容であったが、後半は映画には出てこない部分で、明治天皇崩御をきっかけに乃木大将が自殺するまでの内容となっている。最後の自殺のシーンは、淡々とした調子ではあるけど、生々しく書かれていて、結構な衝撃だった。夏目漱石の「こころ」に似たような衝撃だった。そういえば、「こころ」にも乃木大将が登場していたような…。
しかし、軍人である乃木大将が殉死するのは分かるけど、妻の静子さんも殉死するのは凄いことだよなぁ。「それならばいっそ、いまわしと共に死ねばどうか」と言われ、すぐに決心ができるものだろうか?

殉死 (文春文庫)

殉死 (文春文庫)