回天の遺書

昨夜、NHKで放送していた「NHKアーカイブス」で、「回天の遺書」というドキュメンタリーを放送していた。
回天、というのは、いわゆる人間魚雷のことで、大東亜戦争で使われたものを指すらしい。その回天に乗り込む兵隊の遺書・遺品を預かった男が、一生をかけて遺族に渡して歩く、という内容。仕事は妻や子に任せっきりで、全国の遺族の元へ飛び回っていたとか。家族には恨まれていたようだ。でも、死んでいった兵隊達のことを考えると、そうせずにはいられない思いに至る気持ちも分かる気がする。
自分なら、国のために・家族のために命を懸けられるだろうか?家族のためならば、それも可能かもしれない。国のためならば、それは微妙だ。以前の日本は、国=家族の集合体、ということで、納得も行くかも知れないが、今の日本を考えると…。働かない若者、放火する社会人、母親を殺さんとする高校生。回天の乗組員が今の日本を見たら、何と思うだろうか?