靖国

映画「靖国」を見に行ってきた@渋谷シネ・アミューズ。上映前から色々と話題となっていたが、待望していた人も多かったようで(自分もその一人)、昨日は13時頃に行ってみたら既にチケット完売だった。ということで、今日は朝9:30頃に行ってみた。朝一番は既に満席だったが、11:00〜の回にすべりこめた。以下、簡単にレビューを。
この映画はドキュメンタリーである。大きくシーンは2つに分かれている。1つは靖国神社に奉納する刀(靖国神社御神体=日本刀である)の現代最後の刀匠に対するインタビューシーン。もう1つは靖国神社に参拝したりクレームつけたりという人々のドキュメンタリーシーン。
この映画で小泉元首相も言っているが、「靖国神社に参拝するのは心の問題。なぜ中国・韓国等からクレームを受けるかが理解できない。まして、日本人からもクレームを受けるのはさらに理解できない」と、自分も同じような事を思っていた。だが、この映画に出てくる8/15に軍服を着て参拝する人々を見たとき、これはかなり異様な光景であり、これを見て中国・韓国の人たちが靖国参拝に対し不快な思いをする気持ちが少しは理解できた気がする。特に、台湾の人で、日本占領下で徴兵され、日本のために戦って亡くなり、靖国神社に祀られていることへの遺族の反感。これは見ていて胸が痛くなった。
個人的には、先の戦争で日本が過ちを犯したと受け止められるような暗い過去はどの国でも抱えていると思うし、そのような暗い過去は二度と繰り返してはいけない、という想いを持ち続けることが大事なのだと思う。刀匠が最後に言っていたが、「靖国参拝は国の戦争で亡くなった先祖の霊を慰める意味と、もう戦争は二度としないという誓いの意味」をもって参拝するのだ、と。自分も靖国を参拝するときは、そのような想いを持ったし、首相も刀匠も同じであることが分かった。大変に考えさせられる映画であった。