上京物語

帰り道に、なぜかZIGGYの「TOKYO CITY NIGHT」が脳裏をかすめ、鼻歌で帰っていると、初めて東京に来た時のことを思い出した。
(…回想始まり…)
あれは確か中学2年の12月、雪が吹き荒ぶ田舎を出発し、バスで12時間くらいかけて東京に到着。東京は12月にもかかわらずとても暖かく、コートなしでも十分なくらいだった。従姉の結婚式で、港区は虎ノ門にある「虎ノ門パストラル」というところで披露宴が行なわれ、夜もそこに泊まった。夜、こっそり親の目を盗んで、一人で東京の街を歩いてみた。当時、中江有里(最近見ないな)の大ファンで、ちょうど「綺麗になりたい」というドラマをやっていたのもあって、「この辺にいて遭遇したらどうしよう」などと妄想に入っていたところ、パトカーが何台も止まっているのを発見し、良く見ると立入禁止のシール(黄色と黒のヤツ)が貼っており、恐ろしくてホテルに逃げ帰った。そして、帰ってからTVを見ると、つい先ほど自分が目撃した風景がニュースで流れていて、宝石店に強盗が押し入ったという内容だった。つくづく東京は怖い街だと思った…。
(…回想終わり…)
そんな自分も、今ではこの東京砂漠の中で普通に生活しているわけで、人生分からないもんすね。